「損切りができない」
投資で悩む人の多くがここでつまずきます。
実はその原因は、知識不足ではなく人間の心理にあります。
この記事では、伝説の投資家ジェシー・リバモアの考えをもとに、
- なぜ損切りができないのか
- リバモアの投資法から何を学べるのか
- 初心者はどう実践すればいいのか
をわかりやすく解説します。
結論:損切りできない人は「ルールがない」から負けます。
感情で判断する投資は、長期的に見るとほぼ負けます。
リバモアが残した教えの本質は、「予想」ではなくルールを守ることです。
ジェシー・リバモアとは?伝説の相場師の人生

ジェシー・リバモアは、20世紀初頭のウォール街で伝説的な成功を収めた投資家です。
14歳で相場の世界に飛び込み、1929年の世界恐慌では空売りで約1億ドルもの利益を上げたとされています。
一方で、生涯に4度の破産を経験しました。
その波乱に満ちた人生は、成功の秘訣だけでなく、どれほどの天才でも感情に負ければ破滅するという現実を示しています。
『世紀の相場師 ジェシー・リバモア』では、投資法だけでなく、相場に向き合う心理や失敗の原因も学べます。
この本は、「勝ち方」だけでなく負けないための本です。
リバモアの投資手法とは?

ジェシー・リバモアの投資手法は、一言でいうと「相場の流れに乗り、小さく負けて大きく勝つ」という考え方です。
リバモアは、安い株をなんとなく買うのではなく、株価の流れを見て「動き出したタイミング」で仕掛けることを重視しました。
この記事では、リバモアの投資手法を初心者にもわかりやすく解説します。
- リバモアの投資手法の全体像 損切り
- ピラミッディングなど具体的な手法
- 群衆心理の読み方と初心者への実践アドバイス
- リバモアの失敗から学べること
1. 順張りが基本―「安いから買う」は禁物
リバモアの手法で最も重要なのは、トレンドに乗ることです。
- 上昇している銘柄を買う
- 下落している銘柄は避ける、または売りで入る
- 相場の流れに逆らわない
初心者は、株価が下がると「安くなったから買い時」と考えがちです。しかし、下がっている銘柄はさらに下がることもあります。リバモアは、安いから買うのではなく、上がり始めたことを確認してから買うことを重視しました。
なお、リバモアは1929年の世界恐慌時に空売りで約1億ドル(現在の価値で数十億ドル相当)を稼いだことで有名です。そのため「売りの投資家」というイメージを持たれがちですが、本質は「下げで勝つこと」ではありません。
上昇トレンドでは買い、下落トレンドでは売る。どちらの方向でも、流れが出た方に乗るのが基本です。
2. ピボットポイントで仕掛ける―予想より確認
ピボットポイントとは、**株価が大きく動き出す「節目」**のことです。
具体的には、
- 過去の高値を超えた
- 長く横ばいだった価格帯を上抜けた
- 出来高を伴って強く上昇した
「次に上がりそう」という予想で買うのではなく、実際に動いたことを確認してから入るのがリバモア流です。
3. ピラミッディング―利益が出たときだけ買い増す
リバモアは、いきなり全力で買うことはしませんでした。
- 最初は少量でエントリー
- 上昇したら追加で買う
- さらに上がればもう一度追加
これをピラミッディングといいます。重要なのは、利益が出ているときだけ追加することです。
がっている銘柄に買い増す「ナンピン」はリバモアの手法とは正反対です。含み損を抱えたまま買い増せば、損失が倍増するリスクがあります。
4. 損切りを徹底する―最初の損失が最小の損失
リバモアはこう言っています。
「最初の損失が最小の損失だ」
損失を放置すると、「そのうち戻る」という心理が働き、損失がどんどん拡大します。
投資で大事なのは、毎回勝つことではなく、大きく負けないことです。
エントリー価格から 5〜10%下落したら損切り するルールを事前に決めておくと、感情に左右されずに実行しやすくなります。損切りラインは ポジションを持つ前 に設定するのが鉄則です。
5. 相場が悪いときは何もしない
リバモアは、何もしないことも重要な戦略と考えていました。チャンスがなければ待つ、無理に売買しない、自分のルールに合う場面だけ入る。
初心者ほど「何かしなければ」と感じます。しかしリバモアは、チャンスがない局面での売買は損失の原因になると考えていました。休むことも投資の一部です。
6. 群衆心理を読む―価格の裏にある「感情」を見る
リバモアは、相場を単なる数字の動きではなく、人間心理の集まりとして捉えていました。
相場を動かすのは、突き詰めれば人間の感情です。
- 恐怖:株価が急落すると、我先にと売りが殺到する
- 欲望:株価が上がり続けると、乗り遅れまいと買いが集まる
- 期待:好材料のニュースで、実態以上に価格が跳ね上がる
- パニック:悪材料が出ると、冷静な判断ができなくなる
こうした感情の連鎖が、トレンドを生み出します。リバモアはその流れを読み、群衆が恐怖で売っている場面では強気に、群衆が熱狂で買っている場面では慎重になるという視点を持っていました。
初心者が実践するうえで意識したいのは、「みんなが騒ぎ始めたときが天井に近い」というサインです。ニュースで大々的に取り上げられ、周囲が「絶対上がる」と口をそろえるような局面は、すでに群衆が買い尽くしたあとである可能性があります。
ニュースで大々的に取り上げられ、周囲が「絶対上がる」と口をそろえるような局面は、すでに群衆が買い尽くしたあとである可能性があります。みんなが騒ぎ始めたときは、天井に近いサインかもしれません。
価格チャートは、人々の感情の記録でもあります。数字の裏にある心理を意識することが、トレンドをより正確に読む力につながります。
まとめ|リバモアの投資手法は3つに集約される
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| トレンドに乗る | 上がっている銘柄だけを買う |
| 損切りを徹底する | 8%下落したら迷わず切る |
| ルールを守る | 感情ではなく、ルールで動く |
リバモアの投資は、特別な才能ではなく、規律を守れるかどうかにかかっています。
「当てるな、流れに乗れ」
予想の精度を上げることより、損切りラインを守り続けることの方がはるかに重要です。
リバモアの手法は強力ですが、万能ではありません。彼は生涯に何度も破産を経験しており、最晩年の1940年には自ら命を絶っています。
その主な原因は、自分自身のルールを破ったこと(感情的なトレード)、過度なレバレッジ、そして私生活の乱れによる精神的な不安定さでした。
手法そのものよりも、ルールを守り続けるメンタル管理こそが、リバモアが最後まで苦しんだ課題です。どれだけ優れた手法を持っていても、それを実行する規律がなければ意味をなしません。リバモアの人生は、その教訓を身をもって示しています。
なぜ損切りが重要なのか?できない理由

多くの人が損切りできない理由はシンプルです。
- 損を認めたくない
- 「そのうち戻る」と思ってしまう
- 自分の判断ミスを認めたくない
- 損失を確定するのが怖い
投資では、この心理が最大の敵になります。
含み損の状態だと「まだ負けていない」と感じます。
しかし実際には、損失がさらに膨らむリスクがあります。
リバモアはこれを「希望という名の罠」と表現しました。
損切りできない人は「判断」ではなく感情で動いている状態です。
リバモアが失敗した理由から学べること
リバモアは4度の破産を経験しています。
その原因として本書で繰り返し語られるのが以下の3つです。
- 他人のアドバイスに従った
- 相場が悪いときも取引を続けた
- 資金を流動性の低い資産に変えた
共通点はすべて「ルールを破ったこと」です。
どれほど優れた相場師でも、ルールを守れなければ崩れます。
リバモアの手法は使える?実践するとどうなるか
リバモアの考え方は、今でも十分通用します。
ただし、実践すると簡単ではありません。
- 損切りした直後に株価が戻る
- 小さな損失が何度も続く
- 利益を伸ばす前に売りたくなる
- メンタルが削られる
ここで多くの人がルールを崩します。
しかし重要なのは、毎回勝つことではありません。
大きく負けずに相場に残ることが最優先です。
初心者向け|リバモアの投資法の実践方法
損切りラインを決める
投資で負ける人のほとんどは、ここでミスをします。
まずは損切りラインを事前に決めます。
例:-5〜8%で損切り
買う前に決めることが重要
トレンドを確認してから買う
初心者は下がっている銘柄を「安い」と思って買いがちです。
しかし、下落トレンドの銘柄はさらに下がることもあります。
52週高値更新や高値圏の銘柄に注目
流れに乗ることを意識
ルールを事前に決める
投資で感情が入ると、判断がブレます。
だからこそ、最低限この3つだけは買う前に決めてください。
- エントリーポイント
- 損切りライン
- 利確ポイント
ルールがない投資は、感情に支配されます
まとめ|リバモアの教えをどう活かすか
本書から学べるのは、テクニックではなく規律です。
- 相場は心理で動く
- 損切りは絶対ルール
- 感情ではなくルールで動く
まずはこれだけ決めてください。
- 損切りラインを決める
- 守れないなら買わない
ルールを守れない投資は、同じ失敗を繰り返します。
※本記事は投資助言を目的としたものではありません。投資は自己責任でお願いします。
