「四季報を買ったけど、どこを見れば良いかわからない」
投資初心者の多くが最初につまずくポイントです。
四季報には約3,800社もの上場企業の情報が掲載されています。しかし、すべて読む必要はありません。
私も最初は何を見れば良いのかわかりませんでしたが、現在は決まったポイントだけを確認しています。
この記事では、
- 四季報のどこに何が書いてあるのか
- 初心者が最初に見るべき5つのポイント
を実際の四季報ページを使いながら解説します。
この記事を読み終える頃には、四季報を開いても迷わず企業分析ができるようになるはずです。
四季報とは?
四季報(正式名称:会社四季報)は、東洋経済新報社が年4回発行する上場企業のデータブックです。
企業ごとに、
- 会社概要
- 記者コメント
- 業績
- 財務情報
- 株主情報
などがコンパクトにまとめられています。
証券会社のレポートと違い、全上場企業を同じフォーマットで比較できるのが大きな特徴です。
まずは四季報の全体構造を理解しよう
初めて四季報を開くと、小さな文字がびっしり並んでいて圧倒されます。
しかし、実際に見る場所は限られています。
下の画像を見てください。

私が見るのは次の5つです。
- 記者コメント
- 時価総額
- 売上高の推移
- 営業利益
- ROE
まずは位置を覚えてしまいましょう。
私が見る5つのポイント
① 記者コメント
最初に確認するのがページ右上にある記者コメントです。
今回のMonotaROでは、
【連続増配】
という見出しが目に入ります。
さらに本文を見ると、
- 営業益続伸
- 注文件数、単価ともに伸びる
- 自動化推進
などの内容が書かれています。
四季報記者が企業取材を行った上でまとめているため、企業の勢いや変化を知る上で非常に参考になります。
注目したい表現
- 最高益
- 大幅増益
- 受注拡大
- 新製品好調
- 海外展開加速
注意したい表現
- 減益
- 苦戦
- 採算悪化
- 競争激化
② 時価総額
今回のMonotaROでは、
時価総額 9,716億円
と記載されています。
時価総額とは、
株価 × 発行済株式数
で計算される企業価値です。
一般的に企業規模が小さいほど成長余地は大きくなります。
| 時価総額 | 成長余地の目安 |
|---|---|
| 1兆円以上 | 小さい |
| 300億〜1兆円 | 普通 |
| 300億円以下 | 大きい |
もちろん小型株ほどリスクも高くなります。
③ 売上高の推移
MonotaROの売上高は、
| 決算期 | 売上高(百万円) |
|---|---|
| 23.12 | 254,286 |
| 24.12 | 288,119 |
| 25.12 | 333,880 |
| 26.12予 | 381,000 |
| 27.12予 | 410,000 |
と右肩上がりになっています。
利益は一時的に増減することがありますが、売上高は企業の成長力を表します。
まずは売上高が増えているかどうかを確認しましょう。
④ 営業利益
売上が伸びていても利益が出ていなければ意味がありません。
そこで確認するのが営業利益です。
MonotaROの場合、
| 決算期 | 営業利益(百万円) |
|---|---|
| 23.12 | 31,309 |
| 24.12 | 37,066 |
| 25.12 | 46,192 |
| 26.12予 | 53,000 |
| 27.12予 | 60,000 |
と綺麗に成長しています。
営業利益率の目安
四季報では営業利益率は自分で計算する必要があります。
営業利益率 = 営業利益/売上高
MonotaROの場合、営業利益率は10%以上あるので優秀な企業です。
| 営業利益率 | 評価 |
|---|---|
| 5%未満 | 普通 |
| 5〜10% | 良好 |
| 10%以上 | 優秀 |
| 20%以上 | 非常に優秀 |
営業利益率が高い企業は競争優位性を持っていることが多くあります。
⑤ ROE
ROEとは、
株主から預かったお金をどれだけ効率良く増やしているか
を示す指標です。
MonotaROのROEは、
28.7%
となっています。
ROEの目安
| ROE | 評価 |
|---|---|
| 8%未満 | 低い |
| 8〜15% | 普通 |
| 15%以上 | 優秀 |
| 20%以上 | 非常に優秀 |
28.7%はかなり優秀な水準です。
長期間高いROEを維持している企業は、経営効率の良い企業である可能性があります。
私が実際に見る順番
私は次の順番で確認しています。
- 記者コメント
- 時価総額
- 売上高
- 営業利益
- ROE
この順番なら1社あたり30秒〜1分程度で判断できます。
このページを30秒で分析してみる
今回のMonotaROを例にすると、
- 記者コメントは強気
- 時価総額9,716億円で成長の余地は小さい
- 売上高は右肩上がり
- 営業利益も右肩上がり
- ROEは28.7%
となっています。
私なら、
「さらに詳しく調べる価値がある企業」
と判断します。成長の余地は小さいが、現在でも右肩上がりで成長しているからです。
もちろん、これだけで投資判断はしません。
しかし、四季報を使えば短時間で有望企業を絞り込むことができます。
まとめ
四季報は全ページを読む必要はありません。
まずは次の5つだけ確認してみてください。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 記者コメント | 今何が起きているか |
| 時価総額 | 成長余地はあるか |
| 売上高 | 成長しているか |
| 営業利益 | 稼ぐ力はあるか |
| ROE | 経営効率は高いか |
投資成績は情報量だけで決まるものではありません。
良い企業を見抜く力を身につけることが大切です。
四季報はその力を鍛える最高の教材の一つです。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
